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ダウンジャケットやキルティング、チェスターなどから考える大人のアウター選び。

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ダウンジャケットやキルティング、チェスターなどから考える大人のアウター選び

大人のアウター選びって難しいですよね。30代はまだそんな意識しないのですが、40代になるとふと思うわけです。「あれ? 今着てるこれって若者が着るアウターだよな・・・」。で、大人っぽいものを探してみる。「おや? これっておっさんすぎやしないか?」。いやー困ったもんですね。

中年のおやじにとって理想的なアウターとはなんだろう。大人になると着心地を重視するようになります。だから肩ひじ張らず楽ちんに着られるものがいい。一見、骨太でも軽量であったり、抜群の保温性を誇る上質な中綿が入っていたり、肌触りが良かったり・・・。

一方で男性は「本格的」という言葉に弱い。登山家などプロ仕様のアイテムも最近は街でも着られるようアレンジされたものが多く、タトラスやヘルノのようなスタイリッシュでお洒落なダウンジャケットも増えています。
それではタイプ別に考えてみましょう。

ミリタリーアウター

アメカジ大好きな中年のおっさんなら、誰もが袖を通した経験のあるミリタリーアウター。今も変わらず男心をくすぐるアイテムで男性全般に人気があります。ミリタリーアウターにはフライトやフィールド、デッキなど様々なタイプがあるので、代表的なタイプから考えてみましょう。

まずはMA-1やN2-Bなどのフライトジャケット。MA-1といえば本来は身頃がたっぷりなアウターなんですが、最近は細身でフィット感良好なものも増えています。人気再燃によりバリエーションも豊富。

フライトタイプのオリーブグリーンは昔っぽさが出やすく、下手すると野暮ったくなりがち(レディースはまた別ですが)。今っぽさを出すならブラックやグレーがいい。素材はナイロン系が主流ですが、レザー素材のものも格好いい。武骨さをさらにアピールできます。

デッキジャケットと呼ばれるN-1タイプは、精悍な短丈デザインで軍モノのいかにもな野暮ったさがなく、大人が選ぶには理想的な一着です。アメカジのスタイルにもよく似合う。カラーはカーキやブラックが王道ですが、今どきっぽいこなしなら紺をおすすめしたい。いつものミリタリーな骨太感、男クサさはほどよく残しながら、グッと上品な印象にまとまります。極地用コートとして生まれた定番N-3Bタイプも同様に紺が今っぽさを出せる。

フィールドジャケトの定番M-65タイプは、オリーブグリーンがやっぱり似合う。ブラックもいい。ミリタリー系は味のある色味や質感のものも多いので、大人ならそういったヴィンテージ風味のものを選ぶと、こなれた印象に仕上がります。ヘンリーネックのカットソーと合わせると、下手にキレイめなコーデでまとめようとするより、ほどよい男らしさがを出せる。

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ダウンジャケット

かつては肉厚でモコモコなシルエット一辺倒だったダウンジャケットですが、最近はシェルデザインやパターンニングの画期的な進化により、多種多用なラインナップが楽しめるようになりました。若い頃は平気だったのに、中年になると寒さが身に染みますよね。今やダウンジャケットなくして冬を越せない、なんて方も多いと思います。

マットな質感のダウンは落ち着いた大人によく似合いますね。都会的で上品な印象を作るのにピッタリはまる。ダブルジップ仕様のデザインもスタイリッシュに見せられる。それからタトラスに代表される光沢のあるダウン。最近は街でもチラホラ見掛けますよね。これはシスレー加工を施すことで生まれている艶で、それだけで大人の色気を醸し出せるのでオススメ。ブラックやオリーブ色がとくに大人っぽい。

楽ちんを求めるなら、薄くて軽くて手入れがラクなハイスペック中綿ものを選びたい。本物ダウンはお手入れがやっぱり気になります。面倒くさいですよね。なので本物ダウンより高機能の中綿タイプをチョイスするのもアリ。たとえばノースフェイスの防水・透湿・遮風性を備えたもの。パタゴニアの高性能中綿を採用した軽快な着心地のものなど、動きやすくアクティブなシーンにもってこいの一着です。

大人っぽくてお洒落なダウンジャケットがいい!という方なら、デザインコンシャスなダウン専業ブランド、本格ダウンジャケットの王道ブランドが良いでしょう。都会的なシルエットが美しいイタリア発のヘルノ、偽者が出るほど今や大人気のモンクレールやカナダグース、光沢のある素材が独特の存在感を放つタトラスなど、価格はちょっとお高いですが、これらブランドの本格派ダウンジャケットは、保温性はもちろん、どれもスッキリしたシルエットでデザインも秀逸。

ダウンジャケットは他人とカブってしまうこともしばしば。カブっているのがわかりやすいと言うか、他のアウターより目立つんですよね。いかにカブらないようにするか、を考えるとセレクトショップの別注ダウンがオススメ。日本人の体型を考慮してデザインされたもの、他にはない色味や素材使い、オンにもオフにも使えるデザインなど実にさまざま。ユナイテッドアローズやシップス、エストネーション、ビームスなどでダウンブランドの別注アイテムが手に入ります。

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ダッブルコート

ダッフルなんて子供っぽい? 確かに優等生や学生っぽいイメージが強いかもしれません。敬遠する方も多そうです。しかし意外と知られていませんが、歳を重ねた大人にも似合うんです。もともと海の防寒着ということもあってか、サーフっぽいラフなスタイルにも実は合う。

最近では、お子さまに見えないデザインワークや素材使い、色柄の絶妙な組み合わせで、お洒落顔のダッフルコートが増えています。大人っぽく見せるなら、シックでモダンな配色、スッキリしたフォルムのものを選びたい。

ダッフルの王道カラーといえばベージュ、薄い茶色でしょうか。それでは学生っぽくなりがちなので、中年はシックな黒や紺などのダークトーン、ミリタリー感を醸しだすオリーブグリーンもいい。柄物ならダークトーンのブロックチェックなど、トーンを抑えたシックな柄にすると、大人顔の表情に見せられます。

シルエットは引き締まった印象に仕上がる細身をチョイスしたい。メタボな体型の中年おやじも多いと思いますが、ふっくらした体型はダボッとしたサイズで覆い隠すより、細身の一着で引き締めるほうが実は効果的。

濃紺ダッフルなら、スーツの上に羽織っても全く違和感がなく、オンにもオフにも使える。眺めの着丈ということもあり、よりスーツをドレッシーに見せることも可能です。カジュルな装いにはタートルニットを合わせて上品に仕上げたい。

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スタジャン

若かりしころの王道アメカジアイテムといえばスタジャンですよね。近年のトレンドにも再浮上し、メンズだけでなくレディースでもファッションアイテムとして人気を獲得しています。青春の相棒だったスタジャン・・・。思い入れも強いだけに、改めて着たい中年男性も多いのではないでしょうか。

若々すぎない? と敬遠することなかれ。背中に英文字の刺繍やワッペンなど、いかにもスタジアムで着るようなジャンパー(袖の切り替えが白いタイプ)はちょっと勇気がいりますが、シックな色合いや高級素材にこだわった大人風情のスタジャンなら学生っぽさは皆無。おっさんでもばっちりキマります。

人気再燃もあって最近は、ヴィンテージな面影を残しつつ、現代的なシルエットに仕上げた大人顔のスタジャンが増えています。上質な素材感は大人になった今着たい。袖や裾のリブを拝したり、胸のジップが斜めになったシャープなデザインのものもいい。身頃がグレージュのもの、素材がスエードのものも大人っぽい。シックな着こなしにしたいならモノトーンのカラーを選びたい。

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キルティングコート

気軽さがうりの万能アウターといばキルティングコート。一度着たら手放せない魅力があります。都会では十分な保温力があり、モコモコ感もなく軽快な着心地。ということでオフだけでなく、オンでもスーツの上に羽織れるコートとして中高年の男性に人気です。

軽く温かく、カーディガン感覚で手軽に羽織れる便利なアイテムなんですが、どうもおっさんクサくなりがち。簡単なようで意外と難しい。トラッドアウターの代表格であるキルティングジャケットは、ともすれば休日でもお仕事チックな装いに陥りがちですよね。このカッチリした装いがおっさんクサさを醸し出す。

このカッチリ感を軽減させる、カジュアルダウンさせる必要があるわけです。ラフな休日仕様に切り替えるなら、思い切ってパーカーと合わせてカジュアルダウンするのもいいでしょう。スウェットパンツにニットのコーディネートも品が良く、これならベージュのキルティングにも似合う。

きれいめカジュアルで考えるならブルーのキルティング。全身を同じトーンのグラデーションコーデでまとめることで、品の良さも程よく残せます。オリーブ色のキルティングなら、ミリタリースタイルの雰囲気でまとめるのもいい。大人らしいきちんと感の中に男っぽさも加えられます。

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チェスターコート

人気のアウターとして再燃しているチェスターコートは、スーツっぽく見えるのか、知的な印象に見せてくれる。そのせいか女性受けも抜群で、好感度も3割増しとか。Vゾーンの深い2つボタン、シングルとダブル、メルトン、フラノウール、カシミヤなどバリエーションが豊富なのも嬉しい。落ち着いた中年男性としては、しっかりと仕立てられた美しいシルエットのものをさらりと着こなしたい。

芯地がなく、一枚仕立てでリラックス感のあるものも楽チンでいいのですが、やはりいい大人のチェスターはエレガントさが大事であると考えます。テーラードジャケットの代わりにチェスターコートを着るような、そんなイメージで着たい。

かっちりしすぎないようスニーカーやカジュアルなインナー、小物でラフに着崩し、硬軟を織り交ぜるのがおすすめ。ダブルの場合は大人の貫禄が出やすいので、着崩すことで抑えたい。シングルはその魅力を生かしてスマートに着こなしたい。また、個性的なデザインのチェスターも多々ありますが、お洒落上級者でなければオススメはしません。

Vゾーンは有効に活用したいところ。タートルニットにシャツ、タートルニットにインナーダウン、マフラーなど、首元のレイヤードで一気にこなれた雰囲気を醸しだせます。ただしあまり盛り込んだりキメすぎると、チェスターらしさが失われてしまう。すっとした佇まいが魅力なので、なるべくあっさりと着こなしたい。

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マウンテンパーカ

フロントの4つポケットが特徴的なディテールですが、昨今のマウンテンパーカは顔つきが変化。山クサさをデフォルメしたデザインやビビットな色使いで、街着としての使い勝手の良さを発揮しています。メンズは機能性が高いものに弱いですよね。防水透湿性が高いので動いてもムレにくく快適、収納力もあり、アクティブなスタイルには打ってつけと言えます。

30代40代の着こなしを考えるなら、必要な機能性を考慮しながらアウトドア感を払拭したいところ。ダークトーンのものを選び、コーデ全体も同じトーンのアイテムで統一すると、シックで落ち着いた雰囲気を演出できます。これで脱アウトドアを図れる。

例えば濃紺。アウトドア色を抑えることができて都会的な印象に見せることができます。ただ地味になってしまう場合もあるので、ボーダー柄のインナーを合わせるなどアクセントを付けたい。

ダークトーンにするならあえてマンテンパーカーである必要がない。と考える人もいるでしょう。確かにそうかもしれない。そんな方にはレトロな配色がおすすめ。グリーンとカーキ、濃紺とマスタードの切り替えなど、レトロな配色でファッション性の高いものがいい。テーパードチノとボアブーツを合わせた都会派アウトドアコーデでお洒落にキマる。

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ワンシーズンに何着も買うアイテムではないからこそ、ついつい慎重になってしまうアウター選び。価格も他のアイテムと比べてお高いですし、失敗したくないですよね。年を重ねて宿る渋みや貫禄、風格などアラサーやアラフォーならではの大人っぽい雰囲気を醸し出せる、そんなアウターが欲しいものですね。


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